「Claude Codeって、PCがないと使えないんじゃないの?」——実は、iPhoneだけで使える。
必要なのはSSH接続アプリ(Termius)とClaude Codeが動くサーバーの2つだけ。サーバーは自宅のPCでも、VPSでも、小型のRaspberry Piでも構わない。一度セットアップしてしまえば、外出先でも通勤中でも、iPhoneからフルのClaude Code環境にアクセスできる。
この記事では3つの構成パターンを紹介する。自分の環境に合ったものを選んでほしい。
共通で必要なもの
- Termius(iPhone用SSHクライアント、App Store無料)
- Tailscale(VPN、無料プランで十分)
- Claude Proサブスクリプション(APIキー不要・追加課金なし)
- Claude Codeが動くサーバー(下記3パターンのいずれか)
3つの構成パターン
| パターン | サーバー | コスト | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| A | 自宅のPC/Mac | ほぼ0円 | 自宅のPCを常時起動できる人 |
| B | VPS(クラウド) | 月600円〜 | 自宅PCを使いたくない人・外出が多い人 |
| C | Raspberry Pi Zero 2 W | 約2,500円(買い切り) | ガジェット好き・物理的に持ち歩きたい人 |
パターンA:自宅PCに接続する(コスト最小)
自宅のWindowsまたはMac/LinuxにClaude Codeをインストールして、外からSSHで繋ぐ構成。PCを常時起動しておく必要があるが、追加コストはほぼゼロだ。
Windowsの場合(WSL2を使う)
# WSL2にClaude Codeをインストール
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
# WSL2のSSHサーバーを起動
sudo service ssh start
Mac/Linuxの場合
# Claude Codeをインストール
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
# SSHサーバーを有効化(Macはシステム設定→共有→リモートログイン)
パターンB:VPSを使う(最も安定)
ConoHaやさくらのVPS(月600円〜)にClaude Codeをインストールする構成。自宅PCの電源に依存しないため最も安定している。外出が多い人やPCをスリープさせたい人向け。
# VPS(Ubuntu 22.04以上)でのセットアップ
# Node.js インストール
curl -fsSL https://fnm.vercel.app/install | bash
source ~/.bashrc
fnm install 22 && fnm use 22
# Claude Code インストール
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
# 認証
claude auth login
パターンC:Raspberry Pi Zero 2 Wを持ち歩く(ガジェット派)
約2,500円のRaspberry Pi Zero 2 WにClaude Codeを入れて、キーホルダーとして持ち歩く構成。iPhoneのホットスポットに自動接続するので、出先でもすぐ使える。詳しいセットアップ手順は別記事で解説している。
→ キーホルダーサイズのLinuxにClaude Codeを入れてiPhoneからどこでも使う【Raspberry Pi Zero 2 W】
共通セットアップ:TailscaleとTermius
サーバーの準備ができたら、どのパターンでも以下の手順で外からアクセスできるようにする。
Tailscaleのセットアップ(サーバー側)
Tailscaleを使うと、ポート開放やルーター設定なしに外部からアクセスできる。
# サーバー(Linux)にTailscaleをインストール
curl -fsSL https://tailscale.com/install.sh | sudo sh
sudo tailscale up
表示されたURLでブラウザ認証を済ませる。Tailscale管理画面で「Machines」を開き、接続したサーバーのIPアドレス(100.xxx.xxx.xxx)を控えておく。
iPhoneにTailscaleをインストール
App StoreからTailscaleをインストールし、同じアカウントでログインする。これだけで自動的にVPNネットワークに参加でき、サーバーのTailscale IPに接続できるようになる。
Terminusの設定
App StoreからTermiusをインストールして、以下の手順でホストを登録する。
- Termius を開いて「New Host」をタップ
- Hostname:Tailscale IPを入力(例:
100.xx.xx.xx) - Username:サーバーのユーザー名
- Password:パスワードまたはSSH鍵
- 「Save」→ ホスト名をタップして接続
接続後、ターミナルに claude と打てばClaude Codeが起動する。
tmuxでセッションを維持する(重要)
iPhoneの画面が暗くなるとSSH接続が切れる。tmuxを使えば、再接続しても作業の続きから入れる。
# サーバー側でtmuxをインストール
sudo apt install -y tmux # Ubuntu/Debian系
# SSH接続時に自動でtmuxセッションにアタッチするよう ~/.bash_profile に追記
if [ -z "$TMUX" ]; then
tmux attach -t main 2>/dev/null || tmux new-session -s main
fi
これを設定しておくと、SSH接続した瞬間に自動でtmuxに入る。接続が切れても再接続すれば続きから作業できる。
よくあるハマりポイント
- 「claudeコマンドが見つからない」:Node.jsのパスが通っていない。fnmを使っている場合は
source ~/.bashrcまたは~/.bash_profileにfnmの初期化を書いておく - 「Tailscale IPに繋がらない」:iPhoneのTailscaleアプリがオフになっている。接続前にTailscaleをオンにする
- 「認証が切れた」:
claude auth loginを再実行。ブラウザが使えない環境では--no-browserオプションでコードを手動入力する - 「画面が狭くてClaude Codeが使いにくい」:Terminusの設定でフォントサイズを下げる。また横向きにすると格段に使いやすくなる
iPhoneで使うときのコツ
- Terminusのスニペット機能を使う:よく使うコマンドを登録しておくとタップ一発で入力できる
- 外付けキーボードが快適:iPhoneにBluetooth接続できるコンパクトキーボードがあると入力が格段に楽になる
- 作業はtmuxペインで分割:
Ctrl+b %で画面を分割して、Claude Codeを動かしながら別ペインでファイルを確認できる
まとめ
「PCがなければClaude Codeは使えない」という思い込みは、Tailscale + Terminusで簡単に崩せる。一度セットアップしてしまえば、電車の中でも、カフェでも、PCを開かずにAI開発環境にアクセスできる。
3つのパターンのうち、まずはパターンA(自宅PC)が一番手軽に始められる。自宅にPCがある人なら今日から試せる。
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